理事長所信・基本方針

2025年度理事長所信

挑戦からはじまるストーリー

【はじめに】

 当会は1970年、日本万国博覧会が開催された年に吹田の地で誕生し、今年で56年目を迎えました。私たちは、市民・行政・企業・各種団体の皆様とともに地域に根差した運動を展開して参りました。本年度も先輩たちが築いてきた青年会議所活動への想いを胸に、移り変わる社会課題と真摯に向き合い、地域のリーダーとして使命を果たして参ります。
 私はこれまでの青年会議所活動を通じて、改めてその素晴らしさを実感する機会がありました。皆様は、なぜ子どもが横断歩道を渡る際に手を上げるか知っていますか。昭和40 年代、東京では高度経済成長とともに急増する車の交通量により、多くの交通事故による死亡者を出していました。当時の都民の生活意識総合調査によると、実に87.9%の都民が交通事故の多さに関心を持っていたこともあり、その社会課題を解決するために東京青年会議所が立ち上がったのです。「手を上げて横断歩道を渡りましょう。」という標語をもとに、都内で最も交通事故が多かった小松川地区から、小松川運動として交通安全運動を実施し、それは小松川警察や小松川安全協会、さらには警視庁も賛同し、日本全国へ拡がりをみせ、交通事故が大幅に減少するきっかけとなったそうです。このように私たちは地域の課題をしっかりと調査研究することで、市民・行政・企業・各種団体の皆様を巻き込み運動を起こすことができます。
 明るい豊かな社会の実現、それは私たち青年会議所の基本理念であり、目指すべき社会像は、世界中の人々が笑顔に溢れ、互いに支え合い、ともに成長する社会です。本年度も60周年に向けた中長期ビジョンに則り、市民・行政・企業・各種団体の皆様と連携を強化しながら、過去から学び未来を予測したまちづくりを行い、未来を創造する人財を育成します。

【挑戦を通じた青少年の成長】

 昨今、IT機器やICTの進歩により、インターネットやスマートフォン等の情報メディアは青少年にも当たり前のように普及しており、私たちの生活はより便利になりました。しかし、メディア上の過激な表現は暴力的な行動を助長し、またインターネットへの過度なのめり込みにより社会に適応できなくなる等、青少年への悪影響があることが明らかになっています。文部科学省は自己肯定感や自律的行動習慣と強く関連する「体験学習」を推進しており、推進団体には青年会議所の名前も挙がっています。まちのリーダーとなるべき私たちは、子ども達に夢や希望を持ってもらえるように、インターネット上には無い体験の機会を提供し続ける必要があります。
 私は2022年に青少年健全育成事業を担当した際に、自分の意思で挑戦することの大切さや、夢や希望を持ち達成することの大切さを学んでもらうべく、吹田市内の小学生を対象に富士山へ登頂する事業を実施しました。登頂できなかった子どももいましたが、自分の意思でその場で目標を再設定してもらい、全員が目標を達成することができました。子ども達からは、「日本一の山を登ったからどんな困難でも乗り越えられる。」や親御さんからは、「子どもの意識が変わった。」と声をいただき、本当にこの事業を実施してよかったと感じました。
 私は、青少年の成長には昔ながらの泥臭い体験も必要だと考えます。手が届きそうで届かない目標に対し、努力し立ち向かっていくことは、挑戦する心・乗り越える力・達成感を養います。実体験を通じて得た挑戦心や問題解決能力は、例え新しい情報や技術を受け取ってもそれを他人ごとではなく自分ごととして捉え、惑わされることなく自分の力として活用する土台を築くのです。この土台がしっかりしていると、どんな困難に直面しても、自分の信念を持って前向きに乗り越えることができるのだと思います。

【挑戦によって築かれる友情】

 青年会議所のネットワークは世界中へと繋がっており、数多くの国際交流の機会があり、若きリーダーとして国際的ネットワークを先導する組織となるよう目指してきました。特に、当会は香港浩洋青年商會と姉妹提携を結び、これまで幾度となく国際交流を行ってきました。コロナ禍で自由に行き来できなかった時期でも、私たちは工夫を凝らし、オンラインでの交流を通じて友情を維持することができました。なぜこのような強固な絆が今も続いているのでしょうか。それは、先輩たちが築いた信頼関係を基盤に、当会や香港浩洋青年商會の会員全員で共通の目的を持っているからです。これからも交流を継続し、お互いの会員が青年会議所活動にどのような想いを抱き、どのような価値観を大切にしているのかを共有し合い関係をさらに築くことが重要です。
 本年度は7年ぶりに対面でのJoint Projectが開催され、香港から多くの会員と子ども達が日本を訪れます。このプロジェクトでは、異なる文化や価値観を持つ人々が相互理解を深めることで、お互いの文化や価値観を受け入れ、世界が直面する課題にともに考え取り組むことを目指します。本年度は特に2025大阪・関西万博が開催される年でもあり、私たちや市民にとって大きな機会です。万博は、これまで世界情勢や科学技術の進歩に合わせ、役割や展示内容を変えてきました。今回は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、格差や対立の拡大といった新たな社会課題や、AIやバイオテクノロジー等の科学技術の発展、その結果としての長寿命化といった変化に直面する中で、参加者一人ひとりに対し、自らにとって「幸福な生き方とは何か」を正面から問う、初めての万博となります。その万博を通じて得られる新しい知識や経験もJoint Project のプログラムとして取り入れる予定です。異なる国の子ども達が切磋琢磨し交流することで、彼ら
は将来、リーダーとして国際的な視野を持ち、協力し合う姿勢を身につけ、ひいては将来の国際協力や平和構築に寄与することでしょう。

【挑戦する会員拡大】

 会員拡大は、当会にとって常に全力で取り組むべき重要な課題です。会員が減少すると、その影響力や波及効果が薄れ、活動自体が難しくなるからです。当会は地域に求められる存在である必要があり、その役割を果たすためには会員の増加が不可欠です。本年度も積極的に広報活動を行い、当会の魅力を発信し続けることで当会への共感の輪を広げ、一緒に活動する仲間を増やします。
 また本年度は、拡大対象者にも学びがある例会を企画し、拡大対象者が当会会員と関わりながら同じ学びを感じてもらうことで、当会の活動に共感していただきます。また、私たちも拡大対象者と関わることで拡大の意識を向上させ、新しい仲間が増えることの喜びを感じ、会員自身の活動へのモチベーションを高めます。会員拡大は単なる数値目標ではありませんが、その数値目標でさえ達成した年はここ数年ありません。本年度は、しっかりとした数値目標を持ち、必ず達成する強い気持ちをもって活動して参ります。

【挑戦を通じて深める学び】

 当会はこれまで、まちづくり・防災・自己成長等といった学びのある例会を毎月企画してきました。本年度も、私たちの学びをさらに深めるために、固定観念にとらわれず、会員・市民・行政・企業・各種団体の皆様が求めるものを反映した多彩な例会を企画します。
 私たち青年会議所は、事業や例会を構築する際に、実施する計画をまとめたものとして「議案」を作成しますが、その議案で最も重要なものは、その事業や例会をなぜ開催するのかという背景です。政治・経済・社会・文化等に関する諸問題の調査研究結果をしっかりとまとめた背景は、議案の根幹を成します。企画段階で委員会メンバーが学びたい事象の問題や原因、あるべき状態をしっかりと調査研究できている事業や例会は、結果的に多くの学びがあるものになります。委員会メンバーが深く考え抜いた背景があるものだからこそ、参加者にとって価値のある学びや経験ができるのです。また、こうした委員会の丁寧な準備が、事業や例会の質を高め、参加者同士の理解や協力を促進し、会員の連携
と指導力の向上に寄与します。

【挑戦することで広がる視野】

 青年会議所には、京都会議やサマーコンファレンス、全国大会等の各種大会があり、様々な学びの機会があります。青年会議所の会員であれば誰でもこれらの大会に出席する権利がありますが、当会からの参加者は少ないのが現状です。本年度は大阪ブロック協議会や日本青年会議所に多くの出向者を輩出し、彼らが設営する各種大会に当会会員の参加を促し、また出向していない会員にも出向への興味を持ってもらうようにします。
 また、当会は行政をはじめ、吹田市のさまざまなまちづくり団体にも多くの出向者を送り出しており、幅広い分野に関わっています。これらの出向先では、青年会議所の活動範囲では触れることが難しい、より深刻で現実的なまちの課題や問題に直面します。どの出向を活用するにせよ、40歳までという年齢制限を定めている青年会議所では、提供される機会に積極的に参加し、成長のチャンスを逃さないようにすることが重要です。私は出向先で得た知識や経験は会員一人ひとりの成長を促し、ひいては組織全体の活性化に大きく寄与すると信じています。

【おわりに】

 私は2016年に吹田青年会議所に入会し、今年で10年目を迎えました。振り返ると、この10年間全力で走り続けたとは言えませんが、多くの成長の機会を先輩たちからいただきました。先輩たちが真剣に取り組み、時には喧嘩をしながら活動している姿を見て、当初はなぜそんなに本気で活動できるのか理解できませんでした。しかし、何度も挑戦を重ねるうちに、「修練・奉仕・友情」の三信条の意味が次第に理解できるようになりました。特に私は分け隔てなく様々な会員と交流を深めてきたと自負しています。仲間たちと同じ時間を共有し、修練と奉仕を行うことで、真の友情が芽生えます。この仲間は生涯の友です。だからこそ、皆様にも挑戦し続けてほしいと思います。挑戦して後悔した人を見たことはありませんが、挑戦しなかったことを後悔する人は数多く見てきました。練習して下手になる人はいませんし、勉強して馬鹿になる人もいません。何かをして変わった人はいても、何もしないで変わった人はいないのです。夢がなければ理想もなく、理想がなければ計画もない。計画がなければ実行もなく、実行がなければ成功もない。だからこそ、夢がなければ成功もありません。この10 年間で多くの挑戦をし、その過程で多くの失敗や挫折を経験しましたが、それらのすべてが私を強くし、成長させてくれました。私がここで学んだことは、一人ではなく仲間とともに歩むことで、より大きな夢を実現できるということです。仲間と支え合い、励まし合いながら、ともに成長していくことが、何よりも大切だと感じています。
 本年度も周りを巻き込んだ活動を行い、会員一人ひとりの想いを実現できるような運営を目指して参ります。会員の皆様、是非夢を持ち、その夢を実現するために挑戦を惜しまないでください。たくさんの挑戦を通じて、自分自身を成長させ、仲間との絆を深めてください。青年会議所での活動を通じて得られる経験や友情は、きっと皆様の人生に大きな影響を与えることでしょう。
 本年度のスローガンは「挑戦からはじまるストーリー」です。挑戦から始まるストーリーを、ともに創り上げていきましょう。

理事長所信

市長対談

吹田市長選挙に伴う公開討論会

MEDIA
LINKS
近隣JC
日本JC
姉妹JC
友好JC
賛助会員
行政・その他団体
PAGE TOP