理事長所信・基本方針

2020年度理事長所信

PARTNERSHIP~出会いは人を変え、人生を変える~

【はじめに】

1970 年、志を同じうする青年達が吹田青年会議所を創立し、昨年 50 周年を迎えました。
我々はこれまで時代に応じた地域のニーズをとらえ、より良い吹田のまちをつくるために、 まちづくり運動を推進してきました。この 50 年間、我々が単独で各種運動を作り上げてき たのかといえば、そうではありません。そこには必ず、市民・学校・企業・行政・地域の諸 団体の皆様の協力がありました。この 50 年間は我々と地域の皆様が、お互いの得意分野を活かし合ったパートナーシップの歴史であると言えます。改めて、これまで運動を続けてこられた諸先輩方と地域の皆様に感謝を申し上げます。
私は、10 年前に吹田青年会議所に入会しました。広島出身で吹田にはもともと縁がなか ったこともあり、はじめの数年は青年会議所の活動に熱心な会員ではありませんでした。しかし、当会で児童青少年を対象に事業を行っていく中で、参加している子どもたちが喜んで いる姿を見た時や、国際交流事業の参加者がその時にできた友人とその後も連絡を取り続 けているという声を聞き、実際に地域の役に立っていることを実感し、徐々にまちづくりの 面白さがわかってきました。青年会議所は、人生最後の学び舎とも呼ばれております。吹田 のまちに貢献する人材を育成できる組織作りを今後も進めて参ります。
我々は 55 周年に向けて、「本質をみつめ、未来を創造する」の中長期計画のもと、「吹田 を支える人材の育成」「地域力を向上するまちづくり運動」「思いやりで繋がる地域共育の構 築」の 3 つの運動指針に沿って、まちづくり運動を展開して参ります。本年は、その中長期 計画が始まる年になります。今後も、市民の良きパートナーとしてより一層努力し、皆様と 共により良い吹田のまちを作り上げて参ります。

【パートナーと進めるまちづくり】

我々が活動している吹田は、かつて日本万国博覧会が開催されたまちとして全国に知られています。人口においては全国有数の増加率を誇り、また市制 80 周年を迎える本年、中 核市へ移行しようとしています。近年では、ガンバ大阪が拠点とするパナソニックスタジア ム吹田(市立吹田サッカースタジアム)の完成や、EXPOCITY・JR おおさか東線 南吹田駅 の開業など、目覚ましい発展を遂げています。その中でも、北大阪健康医療都市(健都)で
第 51 代理事長候補者 小川 利幸は、国立循環器病研究センター(国循)を中心に国際級の医療クラスターの実現に向けて準備が進んでいます。国循は先進的な医療を提供する機関でありますが、それ故に患者は重篤な症状を抱え長期入院を余儀なくされています。その中には小児患者も含まれ、それを支えている家族にも 負担がかかっています。このような現状を鑑み、我々と地域の皆様でより良いパートナーシップを築き、それぞれの知識や経験を持ち寄り、未来に向けて持続可能な新しいまちづくり運動を作り上げることを目指します。

【国を超えたパートナーシップ】

我々、青年会議所会員のバッジのデザインの一部には国際連合(国連)のロゴがあります。
JCI(国際青年会議所)は、国連関係機関以外の世界的 NGO で唯一国連のロゴを使用する ことが許可されている組織です。日本青年会議所は日本で 1 番の SDGs 推進団体になるべ く、全国的に運動を展開しており、JCI と国連とのパートナーシップを活かした事業や、民 間外交のための事業を実施し SDGs を実践する機会を提供しています。当会でも 2021 年に姉妹青年会議所の香港浩洋青年商會と SDGs に関連した Joint Project の実施を予定してお り、本年はそれに向けた準備の年です。
生まれた国や言語・社会情勢など背景の異なる会員同士・市民同士の交流を通じての議論 や、同じ空間で時間を過ごすことにより生まれる相互理解・絆は強烈な原体験となり、JCI の掲げる『恒久的且つ永続的な世界平和』を実現する原動力となります。
『お互いのことをよく知れば、殴ることができなくなる。これを国レベルに拡大していく と世界平和に近づくと思う。』過去、Joint Project を担当していた会員が事業の実施後に言 った一言です。我々、いち民間人が一人でできることは少ないかもしれません。しかし、こ のような交流を継続的に積み上げ、お互いにパートナーと呼び合える仲間を増やしていく ことが『恒久的且つ永続的な世界平和』の実現のために重要です。そのために、希望する会 員や市民の皆様にその機会を提供します。

【パートナーと共に伝統的な文化を学び伝える】

国際交流をすることと同時に、我々が住み暮らす日本の伝統的な文化を学ぶ必要があると私は考えます。なぜならばこれらは両輪の関係であり、他国への理解だけでは自身のアイ デンティティーが確立できず根無し草になってしまうからです。
近年、LCC や SNS の普及により世界中の人々と交流することが容易になりました。国際 交流をする際に必ず聞かれるのが、自国の文化です。なぜそのようにするのか。それにどう いう意味があるのか。どのような歴史があるのか。その質問に答えることができなければ、 真の意味での尊敬を得て、友好関係を結ぶことはできません。
私自身、大学生時代の英語サークルでの活動や青年会議所の事業で、国際交流の機会を得 ることが多くありました。その際に直面したのが、着物やお茶などの日本の伝統的な文化に関心を示す外国人は多いものの、質問されて答えることができる日本人が少ないという現 実でした。そして、初歩的な質問にさえ答えられなかった際の相手の落胆した表情は今でも 忘れることができません。外国語が堪能でコミュニケーションが取れることも素晴らしい ことですが、その中身が備わっていなければ意味がありません。
伝統的な文化はその国の価値観を反映し、長い時間をかけて洗練されて今に受け継がれ たものです。自国の文化を知らないということは、自国のもつ価値観や精神性・歴史に関心 が無いということです。
市民、特にまちの将来を担う児童青少年に伝統的な文化を伝えていくためには、まず我々 がその文化や背景にある精神性を理解する必要があります。形式を学び、その意味を理解す ることで、徐々にその所作ができた背景が分かります。
我々も常日頃から伝統的な文化を学んでいる人ばかりではありません。文化を担い、伝統 を受け継ぎ、繋げている方たちと協力し合い、伝統的な文化への理解を広めていきたいと考 えます。

【魅力ある組織作り】

吹田青年会議所の持つ魅力を市民に発信していくには、まず所属している会員が青年会議所の魅力を理解し、愛着を持つことが重要です。入会時に宣誓した言葉通り、各種会合に 積極的に参加することで会員同士の親睦の機会が増えます。顔を合わせ、お互いの人柄を理 解することで、ただ同じ会に所属しているだけの関係から友人と呼べる関係になります。そ して活動や運動を通じ、協力し共に困難を克服していくとお互いにパートナーといえる信 頼関係が生まれます。そのような経験を積んでいくことで、青年会議所の目的や使命により 深く共感することができ、積極的に青年会議所の魅力を市民へ発信することが可能になり ます。当会での活動を家族に見せたい。面白いから友人や取引先に紹介したい。会員がそう 思える会になれば気持ちが伝わり、会員数や当会が主催する事業への参加者・支援者の数が 増加すると考えます。
青年会議所の会員は青年経済人が多いですが、文化人やプロスポーツ選手、政治関係者な ど様々な背景を持つ人も集まっており、経済一辺倒ではない重層的な組織であることが強 みです。
市民の皆様にこの輪に加わりたいと思ってもらえる魅力的な組織になるためには会員各 自が学び、研鑽を積むことが必要です。当会が魅力的な人の集まりで、ある種敷居の高い、 共に社会に貢献することが名誉であるというブランディングができれば、入会を希望する 人が増加すると確信しています。
そして、当会をより発展させるためには、効率的かつ正確な会の運営が重要です。通年で 実施する事業については、KPI(目標の達成度を評価する指標)を設定し、細かく効果の検 証・修正・再実施を行うことで効果的な手法を模索し、より良い運営を目指します。

【地域を越えたパートナーシップ】

青年会議所の魅力の 1 つは全国に広がるネットワークです。2018 年に起こった「大阪府北部地震」の際にも、全国の青年会議所の仲間から被災地へ多大な支援がありました。また、 2011 年の「東日本大震災」、2016 年の「熊本地震」、西日本で発生した「平成 30 年 7 月豪 雨」の際にも、それぞれの被災地に対して姉妹青年会議所をはじめとする全国の青年会議所 から多くの復興支援ボランティアや物資の提供がありました。このように、災害時の青年会 議所同士の強固な絆の例は枚挙に暇がありません。今後、高確率で発生すると言われている 「南海トラフ地震」等の災害に備え、学ぶことが必要です。
自分の所属する青年会議所以外の会員と地域を超えた友情を育む機会や情報を交換する 機会を設け、積極的に取り組むことでできたつながりは一生の宝となり、お互いに切磋琢磨 していくモチベーションとなります。
そのような経験や刺激が伝播し、当会での活動や運動に活かすことができれば、青年会 議所のもつ可能性を会員に共有することができます。それらが新たな価値観や観点を生む 原動力となり、それが当会の新たな魅力となり会員を通じて地域に還元されます。

【むすびに】

私は吹田青年会議所に入会してから、大阪ブロック協議会や日本青年会議所に出向させていただき、多くのことを経験しました。徹夜で授業内容を作成し、全国各地の小学校に日 帰りで訪問することもありました。自分では無理だと思っていたこともメンバーと一緒に 取り組むことで、高い壁を乗り越えることができました。私一人では到底できなかったこと です。
「出会いは人を変え、人生を変える。」
私がそうであったように、人は人によって磨かれ前向きに変化します。人と触れ合い、視 野が広がれば、自分ではできないと思っていたことにも挑戦するようになり、新たな可能性 が切り開かれます。そして、自分の可能性に気付き行動した人が、まちに新たな刺激を生み 出し社会を活性化させることができます。私は、この 1 年間、少しでも多くの人にこの経験 を伝えて参ります。

基本方針

◆地域の皆様とパートナーシップを築き、進めるまちづくり運動
◆恒久的且つ永続的な世界平和の礎となる国際交流
◆自国の伝統的な文化を学び、心身共に鍛錬する青少年育成事業
◆すべての会員が参加し、自己研鑽につながる定例会
◆組織の幅を広げる会員拡大
◆会員相互の信頼関係を深める会員交流
◆広報によるブランド価値の向上
◆青年会議所の魅力と可能性を学ぶ研修事業
◆新たな経験・人脈・刺激を得る出向活動
◆効率的かつ正確な理事会運営
◆規律ある運営を支える財政規則審議会